たまには読書でもいかがですか?
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活字離れが叫ばれる昨今、巷では新しい形態として電子書籍などがだんだん増えて来ています。

近い将来、電子化が進むと既存の本はますます売れなくなって、様々な雑誌や連載が休止、又は廃刊に追い込まれていくことでしょう。そうなると書店にならぶ書籍も大幅に減ることになりますので、ますます本を読まない人は、『本』にふれあう機会が少なくなってくるのではないでしょうか?

そもそも、普段本を読まない人にとっては本屋さんに行っても何を買っていいのか、どんな本が面白いのかさっぱり…ということでしょう。本屋さんの店員さんに『何が面白いでしょうか?』と聞くのもなかなか勇気が要りますし、ベストセラーと書いてある平積みも、誰にでも手放しで面白いと思えるかというと、正直疑問に思いますよね。

そこで、オススメなのが「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本」をキャッチコピーにスタートした本屋大賞の受賞作。他の文学賞と大きく違い、文壇の大御所が書評するのではなく、あくまでも普通の書店の店員さんが読んでみて面白かったなと思う本を投票で決めるというもの。

過去の受賞作はほとんど全ての作品が映画化、舞台化、テレビドラマ化されるなど、そうそうたる作品群。ちょっと考えてみてもそんなことってありません。芥川賞や、直木賞でもそんなことはないんです。それだけ本当の生の声で心から面白いと思える、お友達にお勧めしたい本達なのです。ちなみに2010年のノミネートは以下の10作になっております。

『1Q84』村上春樹
『神様のカルテ』夏川草介
『神去なあなあ日常』三浦しをん
『植物図鑑』有川浩
『新参者』東野圭吾
『天地明察』冲方丁
『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子
『船に乗れ!』藤谷治
『ヘヴン』川上未映子
『横道世之介』吉田修一

どれも昨年から今年にかけての話題作ばかりですね。
本屋大賞にノミネートされる作品はどれもエンターテインメント性に富んでおりどれも展開が秀逸で、最後まで飽きる事なく読み続けられること請け合いなので、普段あまり活字に触れない方でも『ま、だまされたと思って一つ読んでみるか』と軽い気持ちでスタートしてみて下さい。きっと続きが気になって寝不足になりますよ(笑)

それではココで、過去の受賞作からこの冬オススメの作品を3つほどご紹介したいと思います。

まず1作品目は2009年大賞受賞作、湊かなえさんの『告白』。

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中学教師、森口悠子は3学期の終業式の日、自分は今日で教職を辞めると告白する。理由はクラスの子供達もうすうす感じていたが、数ヶ月前に起こったある事件きっかけだった。彼女は家庭の都合で一人娘を学校に一緒に連れて来て授業をしていたのだが、その娘がプールで溺死してしまうという痛ましい事件が起こってしまったからだ。子供達が深刻な面持ちで彼女の最後のホームルームの言葉に耳を傾けると、衝撃の事実を告げる。淡々と彼女は自分の娘は殺され、しかもこの中に犯人がいるというのだ…終始独り語りの形でストーリーは進んでゆく手法で、人を変え、立場を変え、事実が折り重なるうちに事件の真相が明らかになる本格サスペンス。湊さんは今作が処女作というから驚き!彼女の続編もはずれ無しの面白さなので、是非オススメです。


次に、2005年の大賞、恩田陸さんの『夜のピクニック』

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全校生徒が24時間かけて80キロを歩く高校の伝統行事「歩行祭」。3年生の甲田貴子は、最後の歩行祭、1年に1度の特別なこの日に、自分の中で賭けをした。それは、クラスメイトの西脇融に声を掛けるということ。貴子は、恋心とは違うある理由から西脇を意識していたが、一度も話をしたことが無かった。しかし、ふたりの不自然な様子をクラスメイトは誤解して…。(Wikiより)

このお話はNHKの朝ドラの主人公にもなった多部未華子さん主演で映画化もされました。10代の男女が出てくるお話では、すぐに好きとか嫌いとか恋愛の話になりがちですが、このお話は青春とはなんたるやを考えさせてくれるさわやかな小説です。映画を見終ったあと、笑顔なのになんだか知りませんが涙が止まりませんでした。どこかに置いて来てしまった大切なものを思い出させてくれる素敵な小説です。



最後に、和田竜さんの処女作『のぼうの城』です。

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周囲を湖に囲まれ、浮城とも呼ばれる忍城(おしじょう)。領主・成田家一門の成田長親は、領民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼び親しまれる人物であった。天下統一目前の豊臣秀吉は、関東最大の勢力北条氏の小田原城を落城せんとしていた。支城の一つであった忍城主の氏長は、北条に従うように見せかけ、裏で豊臣側への降伏を内通し、篭城作戦に参加していた。「武州・忍城を討ち、武功を立てよ」秀吉にそう命じられ、石田三成は成田家が降伏しているとは露知らず、戦を仕掛けんとする。城はすぐに落ちるはずだった。開城か戦か、成田家に遣わされた軍使が問うと、総大将の長親は「戦」を選択。当主・氏長より降伏を知らされていた重臣たちは混乱するが、かくして忍城戦は幕を開ける。総大将たる長親には、将に求められる智も仁も勇もない、正にその名の通り、でくのぼう。三成率いる二万超の軍勢に、百姓らを徴発して二千強の成田氏。果たして勝機はあるのか。(Wikiより)

史実に基づいた、歴史エンターテインメント。仁の力が圧倒的な数の猛威に立ち向かう。人を動かす為に必要なものとはいったいなんなのだろうかということを考えさせられるお話です。立場は違えど、今の世の中にも大きな企業に合併されてしまったりとお金や数の論理で動かされる時代において、教訓にもなり得る面白いお話だなと思いました。お話の舞台となった埼玉県行田市にはこの城攻めに使われた通称『石田堤』の跡が残っています。

どれも、ベストセラーになっておりますが、もしまだお読みになってらっしゃらなかったら是非手に取ってみて下さい。本の世界に引き込まれますよ!

春の気配が来たなと思ったら、つもるほどの大雪だったりまだまだ寒い日が続きますが、冬来たりなば春遠からじ。つらい寒さの冬は、ほっこり読書で乗り切って、暖かい桜の季節を迎えましょう!
by jful | 2010-02-19 23:52 | お役立ち情報
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